DPTワクチン接種後の副反応は局所の反応が最も多い。初回接種1
回目では約20%、その後接種回数を増すと40〜50%に発赤、腫脹、硬
結の局所反応が見られる。5cmを超える局所反応は9〜10%である。
局所反応は数日で自然に治まるが、硬結は縮小しながらも数ヵ月持続す
ることがある。肘を越えて上腕全体が腫脹することが1万例に1例程度
見られる。接種後の発熱頻度は24時間以内に37.5度以上で見ると3〜4
%である。その他接種後24時間以内で不機嫌になるのが10%見られる
もののその他に頻度の高い症状はない。
ワクチン接種による副反応はほとんどない。100万人に接種して1人
以下の頻度で、接種された小児(vaccine associated、接種から4〜35日
平均15日)に、弛緩性麻痺を生ずる。また、排泄されたワクチンウイルス
の感染(cantact case)によって発症したポリオの存在も知られている。
我が国の感染症サーベイランスのデータでは、年間それぞれ1例程度の
発生とされている。
現行のワクチンの中では発熱率の比較的高いワクチンである。ウイル
スが体内で増殖する期間の後(接種後5〜14日後)に約20%に37.5度
以上、数%に38.5度の発熱、10〜20%に麻疹様の発疹が認められ
ることがある。
発熱の持続期間は通常1〜2日で、発疹は少数の紅斑や丘疹から自然
麻疹に近い場合もある。また、発熱に伴う熱性けいれん(200〜300
人に1人)をきたすことがあり、その他脳炎・脳症(100〜150万人に
1人以下)、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)の発症(100万人に0.5
〜1.0人)が知られている。
ワクチン添加物によりまれに接種直後に接種部位の発赤、腫脹、じん
ましん、クインケ浮腫、アナフィラキシーショック等のアナフィラキシ
ー症状を呈することがあり、また接種後1日以内に全身、四肢等の一部
に発疹(アルザス型アレルギー反応)を生じることがある。
小児の接種では、発熱、発疹、リンパ節腫脹はほとんど認められな
い(4%以下)。成人女性に接種した場合、1〜2週間後に関節炎が認め
られることがあるが(6%以下)、数日から1週間で治癒する。重篤な
副反応の報告はほとんどない。ワクチン接種後1〜2週間に接種を受けた
者の咽頭よりワクチンウイルスの排泄が認められることがあるが、周囲
の風疹感受性者に接触感染することはない。
発熱は接種後2日以内に1%以下に見られる。発疹の頻度も発熱と
同様かそれ以下と考えられる。注射局所の腫脹、発赤及び痛みが見られ
ることがある。マウス脳を原材料として使用するので脱髄性疾患の発生
が心配されたが、現在のワクチンは高度に精製されているので、脳成分
の混入はほとんど無視しうる。また、日本脳炎ワクチン接種後に急性散
在性脳脊髄炎を起こしたとの報告が極めてまれに報告されているが、ワ
クチンとの因果関係はあきらかでない。
BCG接種後、注意して触診すると0.7%程度の頻度で腋窩リンパ節
を触れる。出現時期は4〜6週後のことが多い。出現率は1歳未満では
0.8%でやや高く、1歳を超えると0.4%と低くなり、小中学生ではさら
に低い。大きさは大きくても2cm程度で、ほとんどすべて2ヵ月程度
で縮小、消失する。
我が国のBCGワクチンは他国のBCGに比べて毒力が弱いので、こ
の他の副反応は極めてまれである。
接種後の局所反応が見られる程度であり、発熱、頭痛等の全身反応は
極めてまれである。卵アレルギーの副反応の可能性があるが実際には極
めてまれである。
接種後2〜3週間に一過性の耳下腺腫脹や発熱が2〜3%、接種後2〜4
に無菌性髄膜炎が数千接種に1例程度認められる。
これまで局所反応の他には、ほとんど副反応の報告はない。
健康小児、成人ではほとんど認められない。ハイリスク者では、接種
後14〜30日に発熱を伴った丘疹・水疱性発疹が出ることがあり(急
性白血病では約20%)、水疱を生じた者から周囲の感受性者に感染を起
こす可能性はあるものの、その率は極めて低い。接種後のハイリスク者
に帯状疱疹が生じることがあるが、その発生率は自然水痘に感染した
患者と同程度以下である。