破傷風菌は嫌気性、芽胞形成グラム陰性桿菌である。これは土壌の中
に広く分布しており、外傷、火傷及び挫創部からヒトの体内に侵入する。
侵入部で菌は増殖し毒素を産生し中枢神経を侵す。潜伏期は約4〜12日
であるが、これが短いほど予後が悪い。咬筋のけいれんによる開口不能、
顔面筋のけいれんによる痙笑に始まり数日以内に躯幹筋の強直性けいれ
んを起こし後弓反張を呈する。日光、騒音のような刺激で全身性強直を
きたし、次第に激しさと頻度を増し死に至ることがある。
トキソイドによる免疫効果は著明で、初回接種、追加接種で0.1u/
ml以上の血中抗毒素量が得られる。追加接種後の抗毒素産生能は10年
以上続くといわれるが抗毒素量を防御レベル以上に保つために11〜12
歳で追加接種を受ける必要がある。